大好評だった窓リフォーム補助金の先進的窓リノベ事業は2024年も実施されることが閣議決定されました。
実際の交付申請についてはもう始まっていますが、昨年同様に納期遅延などが見込まれますので早めの行動が吉となります。
この記事を読むことにより、「先進的窓リノベ2024事業」の内容が簡単にわかります。また、項目ごとに詳細な記事もご用意しています。
この記事では簡易的にわかりやすく書きましたので、実際のご利用の際には必ず【公式】の先進的窓リノベ2024事業のホームページをよくご覧下さい。
この制度はリフォーム事業者に補助金を申請してもらう必要があり、DIYで設置しても補助金は申請できません。私のように失敗する心配もなく、安心してプロに工事をお願いできます。
2024年11月15日午前0時時点の予算に対する補助金申請額の割合(概算値)↓
前回からの流れが非常にわかりやすい2024年先進的窓リノベの動画はこちら
- 今の住まいの窓際の寒さや光熱費に困っている
- リフォームの必要性は感じているが、お金もかかるしきっかけが欲しい
- 引っ越しや建て替えの予定はなく、当面今の住まいで過ごすつもり
住宅省エネ2024キャンペーンの概要
家の暖かさの大半が、窓などの開口部から逃げていると言われています。窓に対して特に断熱性能の高い製品を使うことにより、おおよそ半額程度の補助金が出る制度が「先進的窓リノベ事業」となります。
国が補助金を出す時、必ず狙いがあります。例えばマイナンバーカードが記憶に新しいですが、その普及を目指す場合やはりお金がもらえると一定の人が行動してくれる結果となります。
- 2050年カーボンニュートラル(脱炭素社会の実現)
- 2030年までのCO2削減の目標達成→デコ活
企業の取り組みはもちろんのこと、家庭でもエネルギー消費量を抑えることが重要でこれを住宅省エネ2024キャンペーンとして、
国土交通省・経済産業省・環境省の3省合同での取り組みとなります。住宅省エネ2024キャンペーンは
- 子育てエコホーム支援事業→新築やリフォームの様々な補助
- 先進的窓リノベ2024事業→リフォームの開口部の断熱改修の補助
- 給湯省エネ2024事業→高効率給湯器の導入に対しての補助
- 賃貸集合給湯省エネ2024事業→賃貸住宅のオーナーに省エネ給湯器への交換で補助
の4つの事業があります。当ブログでは窓の断熱リフォームをお伝えしているので「先進的窓リノベ2024事業」が説明の中心となります。
先進的窓リノベ2024事業の概要
補助対象工事の種類
- ガラス交換
- 内窓設置
- 外窓交換(カバー工法・はつり工法)
- ドア交換(窓の工事と一緒に申請する場合のみ)
先進的窓リノベでドア交換も対象となったのが2023年との大きな違いです
予算
2024年度は1350億円となっています。2023年度が1000億円で内訳が
- 戸建住宅→900億円
- 集合住宅→100億円
でしたので、戸建と集合の割合は未定ですが予算は昨年度を上回っています。
※追記:2024年は戸建と集合に予算は分かれていません。それぞれの合計額が1350億円に達し次第、受付の終了となります。
補助対象の事業
住宅所有者等がリフォーム事業者に工事を発注 (工事請負契約)して実施するリフォーム工事。
- 事業者⭕️
- 共同事業者(私たち)❌
事業に登録されたリフォーム会社等(事業者)が事務局に申請手続きをします。
私たちは業者さんと工事請負契約をして補助金の受取の取り決めをし、申請に必要になる書類を準備する流れとなります。
補助対象の期間
令和5年11月2日以降に工事請負契約後に工事に着手、令和6年12月末までに工事が完了。(業者が事業者登録されていること)
改修後の窓の性能
マンション等の外窓交換(カバー工法)以外は全てUw値(窓全体の熱貫流率)が1.9以下となる性能基準となる必要があります。
補助金の還元方法
最初に事業者と合意したいずれかの方法で還元。
- 補助事業に係る契約代金に充当する方法(支払い合計より減額)
- 現金で支払う方法(一度全額支払い、後から還元)
工事箇所が多いと金額も大きいので注意が必要です
補助額の上限
一戸当たり上限補助額は200万円です。
合計の補助額が5万円未満の場合は申請できません。
必要書類やポイントについて
2024年我が家も現在進行形で先進的窓リノベ事業を使っています。(9月上旬に工事完了)
実際に契約を行った際に難しいことはないと確認できました。
ドアの断熱改修
ドアの性能区分と対象製品
本事業における「ドア」とは、
先進的窓リノベ2024事業
住宅の外皮部分※にある開口部に設置する建具のうち、屋外から施錠できる建具をいいます。※外壁ライン上にある熱的境界をいいます。
今回の先進的窓リノベ事業では要望の高かった玄関ドア等についても窓の改修と同一契約内であれば補助の対象となります。
窓の熱貫流率Uw値をドアの熱貫流率Ud値に置き換え、対象製品はこちらからご覧いただけます。
- P(SS)グレード→Ud値1.1以下
- Sグレード→Ud値1.5以下
- Aグレード→Ud値1.9以下
玄関ドアでグレードが良いものは断熱が厚く採光のガラス面積が少ない(あるいはない)製品となります。当然金額は一般的な玄関ドアと比べると高くなります。
ドア交換のサイズと測り方
ドア単体を測るのではなく、枠の上下左右を測り、上下✖️左右=サイズ(㎡)を求めます。
画像の上下2.25m✖️左右1.24m=2.79㎡→中サイズとなります。新築の際に引き戸にしたり広い玄関を希望していない場合は中サイズになることが多いです。
- 大(L)2.8㎡以上
- 中(M)1.6㎡以上2.8㎡未満
- 小(S)1.0㎡以上1.6㎡未満
ドア交換の戸建・3階建以下の集合住宅の補助額
戸建て等のドア交換(カバー工法・はつり工法)の補助額は外窓交換(カバー工法・はつり工法)の補助額と一緒になります。
←スマホでは左右にスクロールできます→
大 | 中 | 小 | ||
ドア交換 カバー工法 |
SS | 220,000 | 163,000 | 109,000 |
S | 149,000 | 110,000 | 74,000 | |
A | 117,000 | 87,000 | 58,000 | |
ドア交換 はつり工法 |
SS | 183,000 | 136,000 | 91,000 |
S | 118,000 | 87,000 | 59,000 | |
A | 92,000 | 69,000 | 46,000 |
(単位:円)
ドア交換の4階建以上の集合住宅の補助額
マンション等のドア交換(カバー工法・はつり工法)の補助額は外窓交換(カバー工法・はつり工法)の補助額と一緒になります。
←スマホでは左右にスクロールできます→
大 | 中 | 小 | ||
ドア交換 カバー工法 |
SS | 266,000 | 181,000 | 112,000 |
S | 180,000 | 122,000 | 75,000 | |
A | 148,000 | 101,000 | 62,000 | |
B | 102,000 | 70,000 | 43,000 | |
ドア交換 はつり工法 |
SS | 266,000 | 181,000 | 112,000 |
S | 180,000 | 122,000 | 75,000 | |
A | 148,000 | 101,000 | 62,000 |
(単位:円)
玄関ドアを断熱タイプにすると熱が逃げにくいです
「子育てエコホーム支援事業」でもドアの断熱改修に対して補助があります。こちらは省エネ基準レベルとZEHレベル、住んでいる地域によっても熱貫流率の基準が違います。
「先進的窓リノベ2024事業」と「子育てエコホーム支援事業」の違いや併用できる部分についてはこちらの記事で解説しました。
LIXILの玄関ドア交換の補助金や内窓の取付後の口コミについてコウケンch様が詳しく解説している動画はこちらです↓↓
ガラス交換の断熱改修
ガラス交換での断熱改修でも補助は出ますが対象となる住宅は相当限られてきます。
なぜなら(上図参照)、先進的窓リノベ事業では窓全体のUw値が一定値以下でないといけないため。
現在アルミ窓である場合は対象となる製品はなく、木製窓・樹脂窓・アルミ樹脂複合窓である場合のみ真空ガラス等の高性能なガラスに交換することで補助が出ます。
補助額は内窓設置や外窓交換と比べると決して多くはありませんが、今と同じ使い勝手にしたい場合はガラス交換も候補に入ってきます。
ガラスの大きさ | 大 | 中 | 小・極小 |
Sグレード | 36,000 | 24,000 | 7,000 |
Aグレード | 30,000 | 19,000 | 5,000 |
(単位:円)
- 大1枚の面積1.4㎡以上
- 中1枚の面積0.8㎡以上1.4㎡未満
- 小1枚・極小1枚の面積0.8㎡未満
1枚分の金額なので、引き違い窓は2枚分もらえます
現在の窓フレームの種類の見分け方、真空ガラスの種類や性能などガラス交換について詳しくこちらの記事で紹介しました↓↓
内窓設置(二重窓)の断熱改修
昨年度と比較して補助額が下がってしまった内窓設置ですが、それでも大きな金額ですので窓リフォームを考えているかたにはお得です。
2024年度も内窓設置が先進的窓リノベ事業の中心の工事となることは間違いないですね。
←スマホでは左右にスクロールできます→
グレード | 熱貫流率Uw | 大 | 中 | 小・極小 |
SS | 1.1以下 | 112,000 | 76,000 | 48,000 |
S | 1.5以下 | 68,000 | 46,000 | 29,000 |
A | 1.9以下 | 52,000 | 36,000 | 23,000 |
(単位:円)
- 大:サッシの面積2.8㎡以上
- 中:サッシの面積1.6㎡以上2.8㎡未満
- 小:サッシの面積0.2㎡以上1.6㎡未満
- 極小:サッシの面積0.2㎡未満
※小と極小の補助額は同じです
先進的窓リノベ2024事業の『内窓設置』の補助額は、戸建・マンションいずれも金額は変わりません。よって、「グレード」と「サッシの面積」のみで補助額は決まります。
当ブログでは主に内窓について発信しています。それぞれわかりやすく解説した記事がありますので一緒にご覧ください。
先進的窓リノベ2024事業の内窓設置についてはこちらの記事で詳しく解説↓↓
外窓交換(カバー工法・はつり工法)の断熱改修
外窓交換の場合、2種類の工法があります。
- 枠を丸ごと取り替える「はつり工法」
- 既存の枠をそのまま使い新たな枠を被せる「カバー工法」
内窓設置と比較すると外窓交換は費用が高いです。今回カバー工法の外窓交換の補助率が上がりましたので検討のしがいがありますね。
外窓交換の戸建・3階建以下の集合住宅の補助額
←スマホでは左右にスクロールできます→
大 | 中 | 小・極小 | ||
外窓交換 カバー工法 |
SS | 220,000 | 163,000 | 109,000 |
S | 149,000 | 110,000 | 74,000 | |
A | 117,000 | 87,000 | 58,000 | |
外窓交換 はつり工法 |
SS | 183,000 | 136,000 | 91,000 |
S | 118,000 | 87,000 | 59,000 | |
A | 92,000 | 69,000 | 46,000 |
(単位:円)
カバー工法が前回よりもらえるので狙っていたかたはチャンス!
外窓交換の4階建以上の集合住宅の補助額
←スマホでは左右にスクロールできます→
大 | 中 | 小・極小 | ||
外窓交換 カバー工法 |
SS | 266,000 | 181,000 | 112,000 |
S | 180,000 | 122,000 | 75,000 | |
A | 148,000 | 101,000 | 62,000 | |
B | 102,000 | 70,000 | 43,000 | |
外窓交換 はつり工法 |
SS | 266,000 | 181,000 | 112,000 |
S | 180,000 | 122,000 | 75,000 | |
A | 148,000 | 101,000 | 62,000 |
(単位:円)
前回申請が少なかったのか両方ともに金額が上がっています
先進的窓リノベ2024事業の外窓交換「はつり工法」「カバー工法」についてはこちらの記事で詳しく解説しました↓↓
マンションの外窓リフォームについてはこちらの動画がわかりやすいです↓↓
Q &A
先進的窓リノベ2024事業のよくあるご質問の中からいくつかQ &Aを抜粋しました。
全文は【公式】のこちらよりご覧ください。
住宅の新築工事はリフォーム工事にあたらず、対象になりません。
工事請負契約を伴わない窓のリフォーム工事は対象外です。
本事業の工事着手は、契約工事全体(断熱窓への改修を含むリフォーム工事全体)の着手日です。
以下は工事着手にはあたりません。
現場の調査・採寸や見積もり、足場の設置、資材の搬入、現場の仮囲いの設置、現場事務所の建設
対象外です。
住宅の外皮部分にある開口部に設置する建具のうち、屋外から施錠できる建具を「ドア」といい、それ以外のものを
「窓」といいます。
ただし、ガラス以外の不透明材料が装着される窓は、対象製品として登録されない場合があります。
できません。
住宅取得者等が個人の場合、補助金は一時所得に該当するため、一定額以上は申告が必要です。
ただし、本補助金は、所得税法第42条第1項(国庫補助金等の総収入金額不算入)に規定する「国庫補助金等」に該当
しますので、所定の手続きにより所得の算入から除外できる場合があります。
また、住宅ローン減税等を併用する場合、住宅の取得価格等から控除する必要があります。
詳しくは、税務署等にご確認ください。
【先進的窓リノベ事業など国から補助金をもらった場合の確定申告】
— 小野貴子/税理士/女性起業家支援 (@takako_zeikin) January 23, 2024
固定資産の取得等のため国や地方公共団体から補助金等取得した場合には原則一時所得に該当するため確定申告が必要です💡
ただし「国庫補助金等総収入金額不算入に関する明細書」を一緒に提出をすることでその部分は課税されません☝️
まとめ:先進的窓リノベを詳しく解説しました
2023年度は内窓の大幅な製造遅延や補助金がすぐに尽きるのでは?などさまざまな懸念材料がありました。
2024年度はメーカーの製造体制の見直しやリフォーム業者さんの慣れ等もあり、前年度から比較するとスムーズに動き出すのでは?と見ています。
しかし現地調査で実際採寸する作業工程は移動時間もあり、そこだけに人員を割く訳にはいきませんのでやはり早い者勝ちとなるのが実情です。
個人的には親兄弟親戚から友人、同僚まで誰にでもおすすめできる素晴らしい補助金制度だと感じています。
交付申請が始まる春先前の見積もりがおすすめとなりますので、最適な業者の選びかたの記事をぜひご覧ください↓↓
最後までご覧いただき、ありがとうございました。