最近内窓(二重窓)を付けることが住宅の断熱対策に効果があると話題ですが、そもそも内窓はどのくらいのメーカーが製造しているのでしょうか?
そこで今回、合計12社の製品をご紹介していきたいと思います。
- ガラスを使った内窓を紹介
↳簡易内窓は価格は安いが防音性・断熱性が劣るため - 先進的窓リノベ2025事業でSグレード以上の製品があるメーカー
↳内窓は今補助金があり、Sグレード以上がお得なため
内窓ランキング3社の製品
内窓の2強と言えば
- LIXIL
- YKK AP
となりますが、サッシの3大メーカーとして
- 三協アルミ
が入ります。どこかに内窓の見積もりをお願いする場合、3社のうちのいずれかの名前が必ず候補に上がってきます。
製造数が多く価格が抑えられているため、特にこだわりのない場合は3社を基準に考えると良いでしょう。
>>内窓のランキングは以前アンケートを取ったこの記事を元にお伝えしています
LIXIL インプラス

内窓といえば誰もがその製品名を知っている人気の「LIXIL インプラス」。
カラーも多彩で「インプラス for Renovation」というリノベーション用の特別仕様もあります。
取付オプションも豊富で、現在の窓種を選ばず違和感のない仕上がりが可能です。
YKK AP プラマードU

YKK APのプラマードUも人気の内窓です。インプラスとパッと見は似ていますが、
- 和室用の格子デザインが豊富
- 戸先錠という真ん中に錠がついていないタイプを選択可能
- マンション専用のふかし枠(奥行きが足りない場合に使用)
など、独自モデルでライバルと差別化を図った戦法をとっているようです。
「LIXIL インプラス」と「YKK AP プラマードU」の違いは別記事にて詳しく解説しました↓↓

三協アルミ プラメイクEⅡ

三協アルミのプラメイク EⅡも見た目は上記2社と似ていますが、引き違い窓に少し違いがあるかと感じます。
- 目印で確実に施錠を確認できる空かけ防止機能付クレセント
- 上枠に装備される風止板で風と音を低減
- オプションで窓を11cmまで開けられる換気用ストッパー付障子が選べる
防音でも評価の高い2社の製品
大信工業 内窓プラスト

高気密を実現するためにダブルフレーム工法や各パーツに様々な仕組みが施されている大信工業の内窓プラスト。
唯一建築用の分厚いソノグラス(防音専用のガラス)の重量にも対応できる丘戸車を使い、施工店からの製品に対する信頼も厚い様子がうかがえます。
自宅のリビングに付けた記事はこちらからどうぞ↓↓

AGC まどまどplus まどまどstd

ガラスメーカーであるAGCが製造している内窓「まどまど」には2種類のタイプがあります。
構造はアルミと樹脂の複合タイプで、下枠には樹脂にアルミレールが併用され重量のあるガラスに対応しています。
まどまどstdは総厚18㎜までのペアガラスに対応。
まどまどplusは総厚22㎜まで対応した上位仕様。これにより世界初の防音レゾネーターを搭載した防音複層ガラス「マイミュート」が使えます(※マイミュートは残念ながらSグレードではありません)。
しかしながら総厚22㎜ですので最近のトレンドである中空層が15㎜や16㎜のLow-Eペアガラスを内窓にセット可能となります。
防犯に特化した内窓
最近何かと物騒な世の中になってきて、あまりよろしくないことですが防犯窓が世間で売れているようです。
そんな中、異彩を放つのがセコム株式会社。
そのセコムに実は内窓があるのはあまり知られていないのではないでしょうか?
実は私も知りませんでした……
SECOMあんしん内窓

セコムとAGCは2018年にSECOMあんしんエコペアガラス・あんしん内窓を共同開発しました。
ガラスは3㎜のものを3枚と防犯フィルム、中空層が12㎜あるLow-Eタイプなので前述したAGCのまどまどplusをベースに組み込んだ内窓でしょう。
これにSECOMホームセキュリティ等を組み合わせれば、泥棒側にしてみると入りたくない家No.1になること間違いないですね。
さらに強度の高い「SECOMあんしんガラスSG」も出ました↓↓
内窓業界の隠れた伏兵2社
フクビ化学工業 メルツエンサッシ

メルツエンサッシ内窓は一般住宅はもちろん、市役所や病院、学校など非住宅での複雑な窓の形状にも対応できる自由設計です。
また、部品点数が他社の半分で長寿命設計となっており、補修も容易にできる構造となっています。
不二サッシ インプラードⅡ

不二サッシと言えば大きな建物や業務用といった勝手なイメージがあったのですが、一般住宅の内窓もちゃんとありました。
その名も「インプラードⅡ」。なんかどこかで聞いたことがある名前ですね(笑)。
カタログを見ましたが、色の種類が掲載されていないのでホワイトのみかもしれません。
内窓の新興勢力
パナソニックハウジングソリュージョンズ パナソニックの内窓

パナソニックホールディングス事業傘下の同社は住宅設備や建材の製造や販売などを手掛けています。
2023年には樹脂サッシメーカー「エクセルシャノン」を連結子会社にするなど、窓に特に力を入れようとしているのが明白です。
内窓の色は4種類で引き違い窓のみの販売となっていますが、今後窓種が増えることでしょう。
奥行き寸法が55㎜と他社よりもスリムなのでマンションでも「ふかし枠」が不要のケースがありそうです。
内窓のカタログには見当たりませんが、パナソニックは真空ガラス「Glavenir(グラべニール)」をAGCと共同開発し量産化できる体制です。
その真空ガラス「Glavenir(グラべニール)」はパナソニックではなくなぜかYKK APのプラマードUで選ぶことができます。大人の事情でしょうか……?
AGCも「FINEO(フィネオ)」という真空ガラスを開発しました。
日本板硝子の「スペーシア」の特許が切れたため真空ガラスは群雄割拠の時代に入りました。
今後はトリプルガラスに代わり、軽くて薄い真空ガラスが住宅の主役になっていくかもしれませんね。
おしゃれな木製の内窓3社
木製サッシのメリット・デメリットについてはこちらのモリシタ・アット・ホーム様の動画がわかりやすいのでぜひご覧ください↓↓
アイパワーフォレスト 木製インナーサッシ

会津の山に植林されたまま伐期を迎えている杉材や三島町特産の桐材を有効に活用して作られたアイパワーフォレスト株式会社の「高断熱木製引き違いインナーサッシW」。
3つの特徴を持ち、
- きめ細かく強度のある奥会津の杉材を使用
- 隙間の出来やすい召合せや鴨居部分に特許を取得した独自の構造を使用
- 特許を取得した敷居レール部に埋め込んだアルミ角棒でサッシ重量による発生する沈み込み・歪みを防止
木製品の不安点を払拭していますね
ウッドワン MOKUサッシ
株式会社ウッドワンの内窓、MOKUサッシ(モクサッシ)の特徴は以下となります。
- 自然の木目を活かし、立体的に浮き立たせた無垢うづくり仕上げ
- カラーバリエーションを組み合わせて自分好みのお部屋に
- 窓タイプの種類が豊富でさまざまな窓に設置が可能
カラーバリエーションは、
- 障子はナチュラル色・ホワイト色・ミディアムブラウン色から
- 枠•化粧額緣はナチュラル色・ホワイト色から
組み合わせることができます。
タイプは、
- 引き違い窓(2枚建・2枚建偏芯・3枚建・4枚建)
- 内開き窓
- 内開きドア
- FIX窓(ケンドン式)
と木製の内窓を希望の箇所に設置できますね。
また、オプションで内窓用のブラインドもありますので、夏の日射熱を防ぐことができます。
日本の窓 MADOBAの内窓
東京の工務店「東京組」が値上げされる防火サッシに対応するために自社で作ったのが始まりの「日本の窓」。
木の芯は燃えにくいという性質を活かした木造耐火建築の住宅を得意とする同社が国産杉で作った木製窓「MADOBA」。
新築のみならず外窓リフォームや既存の窓に内窓を入れることもでき、内窓にトリプルガラスを選択すると更なる高断熱化が実現できます。
海外に多い「ドレーキップ」という内開き&内倒しの窓種があることが最大の特徴で、防犯に備えながら換気ができ、窓を閉めた時の気密性が確保できます。
また、木製窓には欠かせない再塗装などのメンテナンスも内開きだと足場を必要とせずに室内側から作業ができますね。
塗装色は標準6色ですが、特注色・オプション色も可能とのこと。
ハンドル色も多種あり、人とは違う自分だけの住まいを作りたいかたには最適な木製窓でしょう。施工事例はInstagramからご覧頂くとわかりやすいですよ。
まとめ:内窓のメーカー12社を紹介しました
- ガラスを使った内窓
- 先進的窓リノベ2025事業でSグレード以上の製品があるメーカー
今話題の補助金が使えるお得な内窓は結局どれなの?
↑↑こんなお悩みをお持ちのかたに今回の記事では簡潔に12社を紹介しました。
参考になれば幸いです。
- LIXIL インプラス
- YKK AP プラマードU
- 三協アルミ プラメイクEⅡ
- 大信工業 内窓プラスト
- AGC まどまどplus まどまどstd
- SECOMあんしん内窓
- フクビ化学工業 メルツエンサッシ
- 不二サッシ インプラードⅡ
- パナソニックハウジングソリュージョンズ パナソニックの内窓
- アイパワーフォレスト 木製インナーサッシ
- ウッドワン MOKUサッシ
- 日本の窓 MADOBAの内窓
今注目の先進的窓リノベ2025事業はこちらの記事で全部わかります↓↓
