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【窓の結露】原因と仕組みを絶対湿度を使い超わかりやすく解説!

結露はなぜ起こる?
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冬の毎朝の日課になってしまっている窓の結露の雑巾がけ。本当は見なかったことにしたいけれど、放置すれば悪い結果が起きることは想像がつきますよね?

そもそもなぜ結露が発生するのか?そのメカニズムを知っておけば、正しい対策をとれるはずです。

そこで誰にでも理解できるように中学2年生の授業で習った理科を使って解説しました。

窓の結露の発生を抑えるポイント
  • 室温を高くする
  • 湿度を上げすぎない
  • 窓などの開口部の性能を上げる

実際に築35年の私の家に>>内窓を取り付けて結露と温度が変わった様子を紹介していますので、ご参照ください。

中学2年で学ぶ飽和水蒸気量についてのわかりやすい動画はこちらからご覧ください↓

窓の結露はなぜ起こるのか?仕組みを理解しよう

ペアガラスだから結露しないわけではない

ペアガラス 結露

Low-Eガラスではない普通のペアガラス+樹脂フレーム程度では、寒い地域ではガンガン結露します。

ペアガラスを使えば結露しないわけではありません。

なぜ結露が発生するのか?まずはその仕組みを理解するのが先決です。

飽和水蒸気量のグラフを見て結露を知る

飽和水蒸気量とは1㎥の空気中に含められる最大の水蒸気の量(g)です。

冬の暖房された室内をイメージしてください。仮に室温は25℃で湿度が70%だったとします。

まさかまさお

洗濯物を部屋干しした時の温度と湿度のイメージです

そこから暖房を消して朝までの温度の変化を下図の①→②→③とします。

飽和水蒸気量
結露の仕組み
温度が高ければ多くの水蒸気が空気に含められる!
  • ①気温25℃→最大23.1g/㎥(水色)✖️湿度70%≒16.2g/㎥(青色)
  • ②気温19℃→16.3g/㎥(青色)これ以上温度が下がれば露点(結露が始まる)
  • ③気温11℃→g/㎥(青色)+6.2g/㎥(オレンジ色は結露した水滴分)

③のオレンジ色の水滴はどこに発生するかというと部屋の一番寒くなる部分、つまり窓になります。

温度 10℃ 15℃ 20℃ 25℃ 30℃

飽和水蒸気量(g/㎥)

9.4 12.8 17.3 23.1 30.4

↑室温が高いと空気中に含むことができる水分量が増えることが表よりわかります↑

窓の結露の防止は水蒸気を減らす対策をする

夜間の就寝時は暖房を止めたり弱めたりするご家庭が大半ですので、朝方に外気温とともに室温が下がり窓は結露していきます。

飽和水蒸気量

もう一度グラフを見てみましょう。

  • 温度が高いほうがより水蒸気を含められ(①水色を右に)、
  • 湿度が低い方が結露に至るまでの温度を低く(②青色を低く)できます。
  • さらに内窓等で窓の温度を上げることにより(③オレンジ色を低く)結露の量を減らすことができるわけです。

住宅の暖房は、日中、炊事やその他水蒸気の発生が加わるので、20〜25℃くらいで、60パーセントくらいの状態になっているものが、夜間になると、温度だけが降下して、低温で高い相対湿度を示すようになり、結露しやすくなる。日本人のように間欠暖房で、夜は暖房を止める生活をする場合は、暖房を止める就寝時に、室内の水蒸気をできるだけ外気に排出しておく必要がある。

引用:結露をとめる 山田雅士

結露を減少させるためには>>水蒸気の発生を減らす「住まいかた」が必要になってきます。

  • 充分な換気
  • 加湿器の使用を控える
  • 洗濯物を夜間部屋干ししない

など発生を抑える工夫が大切です。

湿度には相対湿度と絶対湿度の2種類がある

加湿器
加湿しすぎに注意

普段みんなが使うのは相対湿度

普段みなさんが使われている温度と湿度がわかる温湿度計はほぼ相対湿度が表示されるタイプです。それ以外の温湿度計は使う機会がなかったはずです。

湿度が80%あれば蒸して高く、40%あれば乾いて低いという感覚ですよね?私もそうでした。

しかし飽和水蒸気量のグラフをご覧になってご理解いただけたように、同じ「湿度40%」でも温度によって空気中の水分は全く異なります

つまり室温が高く湿度の表示が低い時に乾燥しすぎと考えて加湿してしまうと、温度が下がった時に余計に結露してしまいます。

冬は思考停止で加湿器をつねに作動させていました…

これを回避するために絶対湿度を使います。絶対湿度は1㎥の空気中に何グラムの水蒸気が含むかをしめすので、温度は関係ないのです。

絶対湿度が同じ場合には、室温が高いほど相対湿度は低くなり、同時に室内の表面温度が高くなるから結露は発生しにくい。これを間違えて、室温を低くすると外気との温度差がなくなり結露しなくなると考え、わざわざ低い室温で生活している人がいるが、これは改めなければならない。ひどい場合は、室温が低すぎて空気中の水蒸気が自然に飽和して結露してしまってる例すらある。

引用:結露をとめる 山田雅士

絶対湿度がひとめでわかる温湿度計を使う

絶対湿度計①
温度25.3℃ 相対湿度50% 絶対湿度11.7g/㎥
絶対湿度計②
温度20.0℃ 相対湿度93% 絶対湿度16.0g/㎥→温度は低いが水分量は多い

株式会社エー・アンド・デイから販売されている「みはりん坊W(AD-5687)」という温湿度計は表示を見ただけで誰でもすぐに絶対湿度がひとめでわかります。

一番上の乾燥指数という数値が絶対湿度になるので、朝晩と日中で室温がかなり変わるおうちにはコレが便利です。

乾燥指数がわかる種類でしか絶対湿度は確認できないので型番に注意!

例えばうちの絶対湿度は11g/㎥のように基準を決めておいて湿度の管理をすることにより、今までのようなパーセント(%)の相対湿度に惑わされなくなります

結露対策での観点でこちらがとてもに有効に感じました。(内窓取付時の工具5選の記事でも紹介)

持ち運びに最適な小型タイプはこれです↓

壁掛けや卓上にはこちらを↓

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絶対湿度と窓の結露について詳しく解説している動画はこちらから↓

快適な室温にするためには内窓等で開口部の断熱を

一般的に住宅の壁の断熱は窓の開口部よりも数値的に優れており、費用対効果で考えても窓まわりの断熱性を高めるほうがコストパフォーマンスが良いです。

具体例を出すと例えば我が家の熱貫流率(熱の伝わりやすさ)は

壁:断熱グラスウールK100㎜0.45W/(㎡・K)
窓:樹脂サッシ3ミリ複層ガラス中空層12㎜2.9W/(㎡・K)

と窓のほうが6倍以上熱が伝わりやすいので、窓の断熱をできるだけ費用をかけずにすることは理にかなっています。

私も良い方法がないかと窓の断熱シート(プチプチ)、隙間テープ、断熱透明カーテンなど様々なことを試してきました。

どれも効果はイマイチで、やはり内窓を付けた後が体感も実際の温度も圧倒的に変化がありました。

>>内窓の効果についてまとめた記事はこちらから

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まとめ:窓の結露は知識と工夫で対策できる

この記事では、

  • 飽和水蒸気量のグラフを使い結露の仕組みの解説
  • 相対湿度と絶対湿度の2種類の湿度の説明
  • 窓まわりの断熱の推奨

をしました。窓の結露は部屋の、

  1. 室温を高く
  2. 湿度を上げすぎず
  3. 窓の性能を上げる

ことにより発生を抑えることができます。

特に換気をして水蒸気の発生を減らす「住まいかた」が重要になることをお伝えしました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。